ベルギーに大学入学時にもらった2冊の本をもって来た。
『東洋的な見方』(鈴木大拙)と『南無阿弥陀仏』』(柳宗悦)。
共に筆致が古めかしいので今まで何となく読まずに来てしまったが、留学先では日本語が恋しくなって難しい本でも読める、と聞いたのでそれならばとこの2冊を選んだ。
『東洋的な見方』において、西洋が分別の世界であるとすれば、東洋は無二、すなわち「甲でありかつ甲でない」ことを許容しうると書かれている。
『南無阿弥陀仏』の著者柳宗悦は鈴木大拙の教え子であり、先日亡くなられた柳宗理の父親である。日本において民芸運動を起こし、民芸品を評価するまなざしと南無阿弥陀仏と称えることとの間に深いつながりを見た。
この本を読むまでは恥ずかしながら南無阿弥陀仏とは偉いお坊さんが唱えるものだと思っていたのだが、本来それは聖なる路に進む事のできない汎夫が口ずさむ事で(それも限りなく邪念を捨て空念仏とならなくてはならない)、極楽に往生できるための六文字であると知った。
自力ではどうする事も出来ないのであれば、徹底的に他力に身を任せるしか無い、そこには唱えることで救われようという意思すら働かせてはいけない。
そしてここでも『東洋的な見方』で繰り返し語られる無二という言葉が出てくる。
例えば、南無阿弥陀仏と口ずさむ事で阿弥陀仏が救済してくれる(法然)のではなく、阿弥陀仏が救済するために南無阿弥陀仏と口ずさむ(親鸞)のでもなく、衆生と阿弥陀仏を分ける事を否定する(一遍)と言った具合に。
恐らくこの2冊は何度も読み返すことになるだろう(というかまだきちんと読み終えていません、、。)
My throat is still sore.
I brought 2 Japanese books to Brussels.
"Oriental View" (Daisetsu Suzuki) and "Namuamidabutsu" (Soetsu Yanagi).
Because both are written in old style, I hadn't read before. But I heard I miss Japanese language and can read difficult one in abroad, then I brought these two.
![]() |
ビール日記150 Witkap-Pater Stimulo (○) Beer records 150 Witkap-Pater Stimulo (○) |
0 件のコメント:
コメントを投稿